2023年度 組織開発室の活動まとめ

2023年度(2023年7月〜2024年6月)における人事グループ 組織開発室の主な活動について抜粋して紹介します。
2024.06.20

こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。

2023年度(2023年7月〜2024年6月)における人事グループ 組織開発室の主な活動について

  1. 人事評価制度関連
  2. エンゲージメントパルスサーベイ関連
  3. その他

について抜粋してまとめます。

人事評価制度関連

人事評価制度の年度単位の改善

2022年度の評価活動をふまえて2023年度の開始時に合わせた制度改善を実施しました。対応としては6項目ほどあったのですが、大きな対応を1つ抜粋して紹介すると「目標管理に利用するツールの変更」を実施しました。

2022年度の人事評価制度の大幅改定時に導入した目標管理用のツールが利用者にとって使い勝手の悪いものになってしまっていたことや、制度運営関係者にとっての運用コストが大きかったため、新たなツールへと変更をしました。変更の過程において、既存のツールのどこが使い勝手が悪かったのか、どのようになっていると使い勝手がいいのかについて現場のマネージャーの方に相談をしつつツールの設計をしました。結果的に2023年度を通してリニューアルしたツール関連の問い合わせやトラブル対応の問い合わせが最小の量になりました。しょっちゅうツールが変わると学習コストが大きく、現場の負担が大きいため、根本的な問題がなければ今後は現状のツールをベースに課題があればマイナーチェンジの範囲に留めて2024年度以降も運用する予定です。

ツール変更の対応はすべてハヂメが実施してくれました。

人事評価制度の公開ふりかえり

2022年度の人事評価制度の運用課題を把握し、改善につなげるために全社に向けて社内公開形式で制度に関するふりかえりを実施しました。実施の詳細については以前以下の記事にまとめました。
ここで得た内容を踏まえつつ、以降の制度関連の運用改善をしています。

評価者オンボーディングの整備

新任の部門長、新任の評価者向けのオンボーディングを整備しました。
整備した内容の実施については、人材育成室に引き継いであり、運用しながらの継続改善についても人材育成室で受け持っています。

評価者トレーニングの整備

新任の評価者向けのトレーニングを整備しました。トレーニングコンテンツは各評価イベントごとに用意してあります。
  1. 評価活動準備
  2. 目標設定支援
  3. 期中支援
  4. 中間フィードバック
  5. 一次評価
  6. フィードバック面談
評価者オンボーディングと同様に、整備した内容の実施については、人材育成室に引き継いであり、運用しながらの継続改善についても人材育成室で受け持っています。

新任評価者に対するサポート

2023年度を通して一部の新任評価者に対する継続的なサポートを実施しました。詳しい内容は以下にまとめてあります。
ここで実施した評価者トレーニングは前述の「評価者トレーニング」を整備する上でのインプットも兼ねています。新任の評価者の方がどこでつまずきやすいのかを把握することで、トレーニングに必要な内容を把握する流れです。

人事評価制度関連の文書整備

人事評価制度関連の文書について、2022年度の制度改定時に用意した文書のボリュームが大きくなりすぎたことや必要なページを探しにくい構成になっていました。また、コンテンツとして一部不足している部分もありました。そこで以下の対応を実施しました。
  • 制度の概要を理解をするための情報を軽量化した
  • 基本的な理解をするための情報と詳細を知るための情報を分離し、導線を整えた
  • 当年度の制度運用に必要な情報を探す起点となるページを作成した
  • ピープルマネージャー向けに「1on1の手引き」「異動の手引き」を公開し、部署のメンバーの支援するシーンごとの参考情報を得やすくした

この対応はすべてハヂメが実施してくれました。なお、関連する情報としてはこの記事があります。

マネージャーと被評価者のコミュニケーションツール

マネージャーとメンバーで評価に関わる現在地を継続的に確認するためのシートを作りました。利用については全社員必須ではなく、任意で提供しています。現状全社員の1/7程度が利用しています。

詳細は以下の記事にまとめてあります。

専門職の高グレードへの昇格事例の提供

マネジメント職ではなく、専門職で一定以上高いグレードに昇格する際の判断が難しいという課題があり、その点へのサポートの1施策として、専門職で高グレードの人の実例の情報を各部門のマネージャーから集め、その結果を個人特定ができない粒度の情報に丸めたものをマネージャー全体に共有しました。

評価者情報の管理方法の改善

2022年度の評価制度の改定をきっかけに、それ以前よりも明確に「主評価者」という役割を扱う必要がでてきました。以前は役割の境界線がゆるく、必要な情報を提供するための権限付与や場への招待の運用が曖昧になっていたことから、主評価者の役割を申請方式にし、必要な権限を期日までに確実に割り当てるための運用を導入しました。この運用に関しては情報システム室の徳道さんに協力いただきました。

この対応はハヂメが推進してくれました。

エンゲージメントパルスサーベイ

エンゲージメントパルスサーベイを用いたエンゲージメントの可視化および課題発見、解決に関わる取り組みを年度を通して実施しました。

ツールの変更

エンゲージメントパルスサーベイについては2023年1月から導入していたのですが、しばらく運用した結果、アンケートと分析レポートに使っているツールと運用の要件がマッチしない事がわかったため、アンケートツール・分析レポートツールそれぞれのリニューアルを実施しました。

さらに分析レポートのツールについて、リプレイスしたあとにデータアナリティクス事業本部の武田さんに協力をいただき追加の改善も実施しました。

ここで挙げた対応は武田さんなど関係者と協力しつつハヂメが実施してくれました。

課題解決サポート

パルスサーベイサーベイの結果を踏まえた課題解決の支援を年間を通して継続的に実施しました。とはいえ、すべての部門のすべてのマネージャーを個別に支援をするほどのリソースはないため
  • 一部の大きめの部門について各部の一部のマネージャーと月次の定例で課題の掘り下げを実施
  • 上記以外の部門についてサーベイの結果に課題感がありそうなケースに限定して個別に状況を共有し、必要に応じて同期のミーティングで課題の掘り下げを実施する
というスタンスでサポートを実施していました。部門自身で掘り下げて対応できる場合はそれが理想のため、そのまま持ち帰って対応いただきますし、協力が必要であれば追加の問題の整理や個別のサポートについて人材育成室の豊崎さんと一緒に入っていくこともありました。

ノウハウの文書化

パルスサーベイは問題の発見、解決に活用することが主流になりがちですが、スコアの高い部門やチームも分かるため、そこからのノウハウの把握、文書化、共有を月に1件のペースで実施していました。

詳細は以下の記事にまとめてあります。

改善実績の記録・共有

パルスサーベイの結果を元に取り組んだ施策について、「全社での取り組み」「各部での取り組み」のそれぞれの情報を保存する場所を作り、継続的に記録して確認できるようにしました。例えば、パルスサーベイ以外も含めた各種のフィードバックをきっかけにした全社の取り組みとしては2023年度で記録しているものだけで37件実施していて、その内容を記録しています。この内容はサーベイの周知時にリンクとして添えて確認できるようにしてあります。

パルスサーベイに回答をする立場から見ると、サーベイに協力しても活用されていないように見えると回答意欲が落ちることにもなるため、意義あるデータを取得し続け改善に活かすためにも重要な取り組みです。一方で

  • 各種の取り組みはすべてが公開できる内容とは限らない
  • フィードバックで得た内容の全てに対応できるわけではない
  • サーベイの結果、状態は良好で意図的に何も対応しないこともある
  • サーベイは月次で実施するが、施策は長期で継続して実施する事が多く、サーベイの実施回数と施策の実施数のバランスは異なる
という特徴があるため、どうしても回答者目線だと
  • 回答者が課題に思っている点はずっと解消されていないように見える
  • 公開できない対応については回答者から認識できないので実際の対応量よりも動きが少なく見える
というケースが発生しうるのが難しいところです。

設問の継続改善

設問の解釈が意図通りに行われていないケースがあり、設問を2回変更しました。設問を変更するとスコアの連続性が保証されなくなるため、本当に必要なケースに限定して変更を実施するのが前提ですが、今回は必要なケースと判断した形になります。なお、パルスサーベイの設問変更はバージョニングして変更理由とともに管理しています。

その他

体制変更した部門への個別サポート

2023年度の開始時に部門のマネジメント体制が変更になった1つの部門に向けて、部門長・新任マネージャーへのオンボーディング、サーベイの活用方法の案内、部門のMVVの設定や目標管理の運用、キャリアラダーの作成などについて継続的なサポートを実施しています。また、引続き対応を継続中です。

選考の期待値調整の強化

採用における辞退の抑止や、入社後のアンマッチを減らすために選考段階での期待値調整やアトラクト強化をすべく、「エンジニア採用 選考ガイドライン」を整備して、各選考フェーズで気をつける部分を文書化してマネージャー全体に共有しました。なお、手順としてガッチリプロセスを固めて進めるようなやりかたもありますが、各部がそれぞれの文脈で判断し柔軟に対応できる余地を残すためにもガイドラインに留めました。

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